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前回は、ルカの福音書17章21節から、「神の国は、あなた方のただ中にあるのです。」とのみ言葉を取り上げました。今回も、私たちの人生のただ中に神の国がある、その約束のみ言葉を取り上げてもう一度学んでみます。前回、神の国とは神の王国、神の支配のことであることを学びました。そして私たちは、主の祈りを通して、御国が来ますようにと祈り、神のみこころが地でも行われるように祈ります。この祈りを通して、私たちはまず、自分の人生を神におゆだねして、日々の生活の助けを神に求めているのです。私の人生に、日々キリストの支配が及ぶようにとチャレンジされる祈りです。それでは、皆さんで聖書を手にとって、マタイの福音書6章9から13節を開いて一緒に主の祈りを祈ってみましょう。

神の国はあなた方のただ中にある。このテーマは、互いに赦しあうことを通して、体験する内容でもあります。実は、イエスは赦すことの大切さを何度も何度も教えています。そして、主の祈りの後には、マタイ6章14、15節で、「もし人の罪を赦すなら、あなたがたの天の父もあなたがたを赦してくださいます。しかし、人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの罪をお赦しになりません。」と書かれています。お互いに赦しあって生きることは本当に大切なことです。赦すことと愛する事は切り離すことはできません。コインの両面のような関係です。

マタイ5章43節から48節までをお読みします。「『自分の隣人を愛し、自分の敵を憎め』と言われたのを、あなたがたは聞いています。しかし、わたしはあなたがたに言います。自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。それでこそ、天におられるあなたがたの父の子どもになれるのです。天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、正しい人にも正しくない人にも雨を降らせてくださるからです。自分を愛してくれる者を愛したからといって、何の報いが受けられるでしょう。取税人でも、同じことをしているのではありませんか。また、自分の兄弟にだけあいさつしたからといって、どれだけまさったことをしたのでしょう。異邦人でも同じことをするではありませんか。だから、あなたがたは、天の父が完全なように、完全でありなさい。」とあります。私たちはこの箇所から、天の父は人を差別する事はないことを学びます。神の愛はすべての人に注がれているのです。私たちも天の父にならって偏見なしに、隣人を愛して行くのです。そのように決断し、一歩踏み出す時に、その関係の中に神の愛が溢れ、そして神の御国がそこに存在するのです。神の御国はお互いに愛し合い、そして敵をも愛し、迫害する者のために祈る、そのような人間関係の中に存在するのです。

イエス様は宣教のはじめに、「時が満ち、神の国が近くなった。悔い改めて福音を信じなさい。」と語られました。マルコ1章14と15節です。時が満ち、神の国が近くなったとは、救い主イエスがこの地上にお生まれになって、神の業をこの地上で始めたと言うことを意味します。そしてこの救い主の働きを伝えるメッセージが福音です。私たちのために救い主が十字架につき、私たちの罪を赦すだけではなく、私たちを天の御国に迎えてくださる。福音は、実に希望のメッセージです。そして、この福音は拡大して行くのです。だれも止めることはできません。あなたが、キリストを信じ、悔い改めて生きるならば、神は大いにあなたの歩みを喜んでくださるのです。悔い改める生き方は、キリストをあなたの心に迎えて、キリストと一緒に生きる生き方です。

あなたの神の国は拡大する。そう約束している聖書箇所を開いてみます。マタイの福音書13章の中には、種をまく人の例えが出て参ります。実はこの種は福音の種で、福音の拡大をたとえで表現しています。13章の23節で、「ところが、よい地に蒔かれるとは、みことばを聞いて、それを悟る人のことで、その人はほんとうに実を結び、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結びます。」とあるのです。御言葉を聞いて、それを悟る人には大きな収穫が約束されています。天の御国の収穫です。

他にもいくつかの例えをイエスは用いています。13章の31と32節にはこのように書かれています。「イエスは、また別のたとえを彼らに示して言われた。『天の御国は、からし種のようなものです。それを取って、畑に蒔くと、どんな種よりも小さいのですが、生長すると、どの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て、その枝に巣を作るほどの木になります。』」とあるのです。生長するとどの野菜よりも大きくなる、からし種。これが天の御国の姿です。そして空の鳥が来て、その枝に巣を作る。それは祝福の拡大を表しています。加えて35節では、天の御国をパン種にたとえて、全体がふくらんで来ると書かれています。さぁ、皆さん、皆さんのうちに始まった神の御国は拡大するのです。私も約20年前になりますが、海外からの宣教師を招いて、結婚式のビジネスをし、一緒にこの町で福音を述べ伝える働きを始めました。アイダホ州から遣わされた宣教師家族は、地域の人たちに英語を教え、新たな人間関係を作ってくださいました。そして今集っているこの会堂は、そのような時に神が奇跡的に与えてくださった会堂です。この会堂だけではあります。神様は、多くの人間関係を今でも残してくださっています。天の御国は拡大するのです。私はその希望を持って神様を見上げて歩んで行きたいと思っています。今年の11月には、韓国から賛美チームが教会に来る予定です。彼らはこの会堂に泊まる予定です。パク宣教師は、最初は5名くらいの方が来られると言われましたが、今月戻ってこられて、11名くらいの方が来られると報告してくれました。お世話は大変です。しかし、神の御国は拡大する、そう信じて期待して行きたいです。

救われた私たちは礼拝を通して、神の御国を経験します。それは、2人でも3人でも私の御名によって集う、その中にキリストがおられると言う聖書の約束があるからです(マタイ18:20)。私たちは礼拝を通してイエスにお会いするのです。マタイ18章19節には、「まことに、あなたがたにもう一度、告げます。もし、あなたがたのうちふたりが、どんな事でも、地上で心を一つにして祈るなら、天におられるわたしの父は、それをかなえてくださいます。」とあります。大きなイエスの約束です。私たちは信仰を持って教会に集い、そして共に祈るのです。イエスの約束は、私の父はそれを叶えてくださるとあります。

さて、マタイの16章の16節から19節にはこのように書かれています。「シモン・ペテロが答えて言った。あなたは、生ける神の御子キリストです。するとイエスは、彼に答えて言われた。バルヨナ・シモン。あなたは幸いです。このことをあなたに明らかに示したのは人間ではなく、天にいますわたしの父です。ではわたしもあなたに言います。あなたはペテロです。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。ハデスの門もそれには打ち勝てません。わたしは、あなたに天の御国のかぎを上げます。何でもあなたが地上でつなぐなら、それは天においてもつながれており、あなたが地上で解くなら、それは天においても解かれています。」この岩の上に私の教会を立てるとキリストは言われました。この岩とは、あなたは、生ける神の御子キリストです、とのペテロの信仰の告白のことを言います。この信仰の告白の上に教会が建てられていくのです。そしてその教会は天の御国の鍵を預かった存在です。この信仰を持って、私たちは賛美を捧げ、御言葉を学び、礼拝を捧げます。2人でも3人でもともに集う信仰者の中にキリストがおられ、そしてそのキリストの教会は拡大する。神の国は、あなたがたのただ中にある、そのみ言葉を私たちは信じています。そして、そのみ言葉を、教会に集い、賛美をささげ、交わりをし、信仰を持って家に帰り、個人の生活を通して、体験する者でありたいです。皆さん、キリストの教会は今、全世界に広がっているのです。

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「いいですか。神の国は、あなたがたのただ中にあるのです。」第二 ルカの福音書17章21節